20年

今まで彼は何人かの「当たり役」というのを得ている。そんなチャンスがあるだけでそれは役者としてすごく運が強いとはと思うのだけど、どうもそのハマリ具合と内容が釣り合ってないように思っていたのだ。
「声は、いい。でも演技はどうだ。」
そう思って20年。
(「ハンター〜」以降のアニメは全く見ないので除外し)吹き替え作品にて、少し前から彼の演技の変化に気がついた。自らの学校での経験からか、舞台やアフレコ演出での経験からなのかはわたしには分からない。何が彼をそうさせたのかは分からないけど、でも「アズカバンの囚人」での彼は変化していた。穏やかで愉快でじっと人の事を見守る優しい先生、そしてハリーの両親の友人である彼は、しっかりした大人であってもどこか密やかな人だ。
そんな人物を郷田ほづみは実に静かに演じたと思う。彼の喋りの、ちょっと軽薄ふわふわした感じもすごく合っていた。肩の力が抜けた感じでハリーや他の生徒がし慕うのも納得という感じで。・・・いやー、嬉しいわ!


わたしが郷田さんのテレビを見ている(聞いてる?)横ではいつも「郷田なんてのどこがいいんだよ〜!」って言う事になっている筈の相方も「これではすごく自然でいいよね」と、初めて彼を褒めた。すげー。やったね、だーりん。勿論、本を読んでいる時のルーピン先生は郷田さんの声で話してします。
そういえば親八さんみたいなどっしりした演技が出来る人と掛け合い出来るなんてすごいなぁ。そう言えば少し前に親八さんの舞台の演出してたっけ。


これからの彼に期待。もう「郷田ほづみって結構いいぜ」って人に言えるもんね。
あれから20年。これから20年?