月刊OUT昭和55年を読んだ


多分古本屋で買ったであろう月刊OUTが出てきた。昭和55年って、随分前だ。こないだ読んだ声優の本と同じ時期です。


巻頭特集はルパン三世。原作・パイロットフィルムから新ルパン(当時のだけど)までずらーっと検証してる。やっぱOUTの特集は面白いなぁ。書き手の主観が随分入ってるけど、それが楽しい。コラムだらけみたいなものだ。


エースをねらえ!」のアニメも随分褒めている。うー、劇場版観たいぃ〜。テレビ版と一緒に絶対観なきゃ。
わたしは顔の長いサド目の長髪黒髪が好きだというのは分かっているけど、もしかして始まりはエーベルバッハ少佐じゃなくて宗方仁だったのかもと思ったわ〜。お蘭も好きって事は男も女もサド目が好きかも(笑)


鉄腕アトム」放送時だったようで「プルートゥ」に出ている田鷲警部や天馬博士がどんなキャラだったかやっと分かった。結構まんまかも。


加藤直之さんがぬえのファンの人と結婚したとか増山さんがアルバムを出したとか井上さんと水木さんのジョイントコンサート、そしてスラップスティックとか、もうあの当時ならではの話題がたくさん。いい時代だったなぁ。


一番気になったのは「聴いて欲しい!声優たちの真実の"声"」。
アニメの再放送料を声優に払え!とのデモ行進があったという事を踏まえて久松さん・永井さん・野沢なんなんかが座談会をしていた。野沢さんは数年前にも運動をしていたって新聞で読んだけど、久松さんの事はスポックの芝居でしか知らなかった。こんな骨っぽい事をしていたんだ。 「制作費から役者に払われる割り当てが少なすぎる」とか「週に4本レギュラーをやらないと生活できないけど、そんなの無理」とか「日本版アトムの人は交通費でギャラが消えたのに(吉本興業並み?)、アメリカ版アトムの人はビバリーヒルズに家を建てた」だの「文化や芸術を保護しない国家的体質」を嘆いていた。「役者はハングリー精神があるからやってられるんでしょう?」って役人に言われたとか。


この時代から役者としては使えなくても安い人を使ってしまう体質が出来ていたんだなー、と・・・。高い久松さんを切って下手で安い人を使ったら結局朝までかかっても終わらなかった事があったとか。現場は大変なんだ。 ルパンの役者さんたちは「シロミ(絵が無い状態?)」が出てくると帰っちゃうという抵抗の話とか野沢さんは自分の希望で必ず絵を入れて録音しているとか、すごい話も書いてあった。へええええ〜。


その後はどうなんでしょうね。今の声優さんに詳しくないから裏話も読んでないし知り合いもいないけど、随分変わってるのかなぁ。よくなってるといいけど、お笑いが主役やるようなアニメ状況じゃあ違うだろうなぁ、なんて。


ボトムズはどれくらい絵が入ってたんだろう。
での郷田さんの芝居に関しては絵があっても無くてもあんま関係ないかもなぁ、キリコだし。